■ 粋とデザイン思考

■ 粋とデザイン思考

ずいぶん前だが本屋さんで「粋の美学」という本を見つけた。
平積みしてあったので売れていた本かもしれない。
「面白そうだな」と手に取りぱらぱらとめっくったが、すぐ戻した。
直感的にこう感じたからだ。
「この 粋の美学 を執筆した人は絶対粋じゃない。」・・・と

時は変わり、世界的に高名なフロッグデザインの創始者(当時北京大学教授)のエスリンガー氏の講演の後半で、
「最近、デザイン思考という言葉が流行っいるが、このプロジェクトはデザイン思考でやろう といって始める人はいますか?」
と氏が質問を投げかけました。
多くの人が手を上げる中で、
「私は何かを考えるときにいつもあらゆる面から検討し、それが当たり前だと考えています。
なので何がデザイン思考というのかよくわからない」
と言っていました。

正に言い得て妙。そのとおりだと思います

「粋」と「デザイン思考」と共通のものを感じました。

 粋になろうと思って粋な人の風体や行動を真似てみても 絶対に粋にはなりません。

デザイン思考も それでやってみようと思ってもプロセスは真似られても真髄をつかめるものではないと思います。
学ぶ価値は十分にありますが、身につくかどうかは?です。

一度 デザイン思考関連のセミナーに参加したことがあります。
「あんたらがデザイン思考でこのセミナーを組み立てろよ」と口の悪いフレーズが頭の中を駆け巡っていました。